「勉強のしかたがわからない。」って本当?

「僕、どうやって勉強をしたらいいかわからないんです…」

「うちの子はどうやら英語の勉強のしかたがわからないみたいで…」

私は英語を教える仕事を始めて20年近くになります。

これまで何度もこのような相談を受けてきました。

そして、そのたびに私がおすすめする勉強法を伝えてきました。

勉強のしかたがわからなければ対策のしようがないですもんね。

勉強のしかたを知ることが第一歩なのだろうと思い、いっしょに考え、提案をしてきました。

 

そんな中、先日、とある教育の専門家が発信しているSNSで、とても考えさせられるものがありました。

それが「『勉強のしかたがわからない』というのは、勉強をしたくない言い訳」というもの。

この言葉がグサッと胸に刺さる人はいませんか?

その方の意見は

「『わからない、できない』を『わかる、できる』に変えることが勉強です。

すごくシンプルなこと。

学校に行けば授業があり、教科書があり、ワークやプリントがあり、テストがあります。

これほどまで勉強するお膳立てがしてあるのに「勉強のしかたがわからない」というのはおかしいです。

教科書を読む、ワークの問題を解く、授業に集中する、テストで間違った問題を解きなおす。

できることなんていくらでもある。

そんな中で『勉強のしかたがわからない』という学生は、ただ勉強がしたくないだけなんです。

だからいくら勉強のしかたを教えてもらっても、重要性を説いてもらっても、それが勉強するという行動にはつながりません。」

 

なるほど。

小学1年生ならともかく、中学生にもなって教科書やワークの使い方がわからない人なんていないでしょう。

授業に集中することが学力を上げるために大切だということを知らない人もいないでしょう。

テストで間違った問題=自分がわかっていない学習内容であり、それを解きなおすことが大事だということも理解できるでしょう。

それらを大切にすることが「勉強する」ということですね。

みんなわかっているはず。

「勉強のしかたがわからない」ではなく「勉強をしたくない言い訳」というこの考え方、私自身すごく納得できます。

 

ただ、その方は「だからこんな学生は放っておきましょう」ということを発信されているのではありません。

「自分の考え方をどう変えるかが大事です」と発信されています。

以下のようなことを述べられています。

 

「あなた自身、今勉強したくないから勉強しないのです。

これを『勉強したい!』『勉強しないと!』に変えることが大事。

これができれば教科書を読むようになり、授業に集中するようになり、ワークに取り組むようになります。

あなた自身のマインドを勉強に向けるために何が必要かを自分で考えましょう。」

 

どうすれば「勉強したい!」「勉強しないと!」という気持ちになるのかは発信されていません。

それは他の人がしてあげられることがないからです。

結局は学習者自身でしかそのマインドは作れません。

そのスタート段階として、「勉強のしかたがわからない」と言い訳している自分に気づこう、

自分が逃げていることを認めよう、ということです。

 

友だちとテストの順位や総合点で競争してみてはどうですか?

テストで頑張ったらご褒美をもらえるようおうちの方に交渉してみてはどうですか?

ご褒美とは逆に、目標点数に届かなければ自分に何か罰を与える、というのもアリかもしれませんね。

どうすれば自分が勉強に向かえるのかを考え、工夫することがポイントです。